不動産担保ローンという言葉を聞くとあまり良い気持ちがしない。

我が家の場合どうしても「家屋敷を取られる」という言葉を連想してしまうからかもしれない。

祖父の実家は何百年も続く羽振りの良い旧家だったそうだ。

だが、大正時代の米騒動のころに米相場で大ばくちを張って負けてしまい、先祖伝来の農地と家屋敷をほとんど全部取られてしまったとのこと。

その後の生活は困窮を極め、小学生であった祖父が川で捕まえる魚がさびしい夕餉の足しになるというありさまだったそうだ。

今の時代、不動産担保ローンという選択をとることにどんな意義があるのだろうか?

不動産をたくさん所有しながら現金収入の乏しい高齢者にとっては、ある程度意味のあることかもしれない。

持っている不動産を処分して現金を得る方法として、売却とモーゲージ(不動産担保ローン)があるが、売却すれば買主が直ちに自分の所有であった不動産に乗り込んでくる。

でも、ローンであれば自分のすぐそばに他人が現れるというようなことが直ちにおこることはなく、将来いずれの形にせよ返済の必要はあるものの、幾ばくかの現金を手にできる。

所有者が死亡すれば借金は残るが、不動産を現物弁済することを貸主が認めているのであればそのように返せばよい。